日本語 English
開講年度/ Academic YearAcademic Year |
20232023 |
科目設置学部/ CollegeCollege |
社会学部/College of SociologyCollege of Sociology |
科目コード等/ Course CodeCourse Code |
DD284/DD284DD284 |
テーマ・サブタイトル等/ Theme・SubtitleTheme・Subtitle |
メディアの見方を学び、現代社会を読む |
授業形態/ Class FormatClass Format |
対面(全回対面)/Face to face (all classes are face-to-face)Face to face (all classes are face-to-face) |
授業形態(補足事項)/ Class Format (Supplementary Items)Class Format (Supplementary Items) |
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授業形式/ Class StyleCampus |
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校地/ CampusCampus |
池袋/IkebukuroIkebukuro |
学期/ SemesterSemester |
春学期/Spring SemesterSpring Semester |
曜日時限・教室/ DayPeriod・RoomDayPeriod・Room |
火4/Tue.4 Tue.4 ログインして教室を表示する(Log in to view the classrooms.) |
単位/ CreditsCredits |
22 |
科目ナンバリング/ Course NumberCourse Number |
CCS2020 |
使用言語/ LanguageLanguage |
日本語/JapaneseJapanese |
履修登録方法/ Class Registration MethodClass Registration Method |
科目コード登録/Course Code RegistrationCourse Code Registration |
配当年次/ Assigned YearAssigned Year |
配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。 |
先修規定/ Prerequisite RegulationsPrerequisite Regulations |
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他学部履修可否/ Acceptance of Other CollegesAcceptance of Other Colleges |
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履修中止可否/ Course CancellationCourse Cancellation |
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オンライン授業60単位制限対象科目/ Online Classes Subject to 60-Credit Upper LimitOnline Classes Subject to 60-Credit Upper Limit |
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学位授与方針との関連/ Relationship with Degree PolicyRelationship with Degree Policy |
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備考/ NotesNotes |
①Learn how to read classic works in academics using sensitivity and imagination.
②Try to understand the possibility and danger of the media through reading classics intensively.
③Recognize today's information technology era in analogy with classics.
It’s been more than half a century since we’ve got used to using audiovisual media and taking much more interests in music and movies rather than literature. However, that does not necessarily mean that we recognize the power of audiovisual media and understand the adequate use of digital device. Students in this class will go back to one of the greatest classic works in media studies written in the early 20th century, “The Work of Art in the Age of Its Technological Reproducibility”by Walter Benjamin to get a clue.
1 | イントロダクション 受講者にかんたんな自己紹介をしていただいたあと、この演習の狙いをお話しします。 |
2 | 古典の読みかた【前】ー段落の活用 冒頭部(Ⅰ)を段落ごとにまとめてみることで、古典を読む時の読み方の基本を学びます。 |
3 | 古典の読みかた【後】ー関心の共有 先週学んだ読解法を活かして予習したⅡとⅢを、それぞれが段落ごとにまとめ、ベンヤミンのこの論文の全体の意図をつかみ、今日では当たり前になった写真や動画といった技術的複製を改めて見直してみます。 |
4 | 感受性で読む 本論文の最初の難所Ⅳを、知覚の変容を論じた前半部と「アウラ(オーラ)」を定義する後半部に分け、具体的な作品に引きつけて感性的に読む方法を練習します。 |
5 | 発表・討論① 既成概念から離れる Vで既成概念から離れた芸術の捉え方を学び、Ⅵで提示される新しい概念「礼拝価値・展示価値」から具体的な作品を想像する練習をします。 |
6 | 発表・討論② 今に近づける Ⅵの後半と注4から、今日では古くさいものに思いがちな革命概念を、文を丹念に追うことでアップデートしてゆくことで、古典を今に近づけて読む練習をします。 |
7 | 発表・討論③ 細部に注意する 私たちにとっては当たり前のものである写真がもっている力を、「写真小史」の助けとⅦの細部に注意しながら読みとり、古典というものが思考に及ぼすインパクトを体感していただきます。 |
8 | 発表・討論④ 視野を広げる 映画を芸術とみなし、その世界史的意義を論じたⅧとⅨを読むことで、身近な問題を人類史という広い視野のなかで考える姿勢を学びます。 |
9 | 発表・討論⑤ 想像力の活用 映画の展示機能について論じたⅩから、一見専門的な話に見えるものが、すこし話しを広げると、どれだけ広い射程を持ちうるかを学びます。 |
10 | 発表・討論⑥ 文脈を思い起こす これまでの文脈を思い起こす必要のあるⅩⅠと注9と10を読みながら、全体の中で部分を読む練習をします。 |
11 | 発表・討論⑦ 現代化する【前】 映画資本のスター崇拝の危うさとを論じたⅫとそれと関わる政治危機と大衆の可能性を論じた注11と12から一見古い問題と現代の問題をつなげる練習をします。 |
12 | 発表・討論⑧ 現代化する【後】 映画への能動的な関わり方を論じたⅩⅢ、映画が未知の自由を見出す手段であることを説いたⅩⅣ、映画があらたな芸術の受容形式であることを説いたⅩⅤから、情報メディアへの関わり方について考えます。 |
13 | 発表・討論⑨ 批判的に読む 映画という新しい芸術の社会的意味を精神分析との対比から明らかにしようとしたⅩⅥ、映画を始めとする現代芸術の特徴をショック作用として論じたⅩⅦを読み、現代の視点から、その有効性について吟味する批判的な読み方を学びます。 |
14 | 発表・討論⑩ 現代性の検討 最後の難関である、建築からあるべき集団的受容態度「気散じ(発散)」を説いたⅩⅧを読み、この論文の現代性、情報メディアの位置について、全員で話しあいます。 |
板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above
予習:次週読む予定の箇所を、これまで学んだことを活かし、これまで呼んだ部分と関連付けながら、読み、自分なりの疑問点を明らかにしてくること。ー所要時間約1時間
復習:今週全員で読んだ箇所を、もう一度、ひとりで読み直し、理解を深め、自分なりのあらたな発想を試みる。—所要時間30分
種類 (Kind) | 割合 (%) | 基準 (Criteria) |
---|---|---|
平常点 (In-class Points) | 100 |
最終レポート(Final Report)(40%) 議論への貢献度(30%) 発表での読解の的確さ(30%) |
備考 (Notes) | ||
最終レポートは、全体を踏まえた最終章の要約と、情報技術時代の芸術作品についての考察とで評価します。 |
No | 著者名 (Author/Editor) | 書籍名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 出版年 (Date) | ISBN/ISSN |
---|---|---|---|---|---|
1 | ヴァルター・ベンヤミン | ベンヤミンコレクション1 近代の意味 | ちくま学芸文庫 | 2019 | 4480082166 |
No | 著者名 (Author/Editor) | 書籍名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 出版年 (Date) | ISBN/ISSN |
---|---|---|---|---|---|
1 | 多木浩二 | ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読 | 岩波現代文庫 | 2000 |
古典を内側から読む準備として、以下に挙げた現代の芸術作品を鑑賞し、感受性を磨いておいて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=wYMSf_QOSBY
https://www.youtube.com/watch?v=tn6gjoMUEY4
https://www.youtube.com/watch?v=8CvpzZupRK8
https://www.youtube.com/watch?v=rP7YArQsDFY
https://www.youtube.com/watch?v=7E26_sjxbYY
https://www.youtube.com/watch?v=zI383uEwA6Q
①古典と呼ばれる学術書を、感受性と想像力を駆使して内側から読む姿勢を身に付ける。
②メディア論の古典の理解を通して、メディアとはどんなものかを根本から学ぶ。
③読書で身に付けた見方で、現代の情報メディアの時代を読み解く姿勢を身に付ける。
①Learn how to read classic works in academics using sensitivity and imagination.
②Try to understand the possibility and danger of the media through reading classics intensively.
③Recognize today's information technology era in analogy with classics.
視聴覚メディアが日常化し、文学より音楽や映像のほうが刺激的になってから半世紀以上経ちました。今日、私たちは集団的な器官として活用できる情報端末を手にしながら、スマホの通知機能に振り回され、SNSで孤独感や劣等感を深めています。この専門演習では、メディアの本質をつかみ、情報メディアを人間性の進歩のために活用するヒントを得るために、メディア論の古典的論文「複製技術時代の芸術作品」に遡ります。
ヴァルター・ベンヤミンによって書かれた「複製技術時代の芸術作品」は、圧縮度の高い、異様な緊張感の漂う文体で、読むものにメディアを根本から考えることを迫り、メディアを根本から理解する希望を与えてくれます。その一方「美学政治」、「アウラ」や「気散じ」といった特殊な用語(訳語)のために、その真意はつかみづらくなっています。本演習では、この豊かさと難解さで知られる古典的メディア論文を読み解くために、独自のアプローチをとります。それは文を、前の章を思い出しながら外側から論理的に読むアプローチに加え、文で触れられている作品やその類例から感受性を活かして内側から読むアプローチを併用します。これまでの大学での演習経験から、こうした内的アプローチは、柔らかい感受性と多様なコンテンツを視聴してきた若い皆さんには合っているようです。
学術の古典に興味はあっても何となく敬遠してきた方はもちろん、真剣に本を読んだ経験さえない方も、未知のものに触れる好奇心、真理に打たれる勇気があれば、半年で古典の読解法を身に付けられることを約束します。この機会に、メディア論の古典に触れ、今この時代に起こっていることを読み解く目をともに養ってみませんか。
It’s been more than half a century since we’ve got used to using audiovisual media and taking much more interests in music and movies rather than literature. However, that does not necessarily mean that we recognize the power of audiovisual media and understand the adequate use of digital device. Students in this class will go back to one of the greatest classic works in media studies written in the early 20th century, “The Work of Art in the Age of Its Technological Reproducibility”by Walter Benjamin to get a clue.
1 | イントロダクション 受講者にかんたんな自己紹介をしていただいたあと、この演習の狙いをお話しします。 |
2 | 古典の読みかた【前】ー段落の活用 冒頭部(Ⅰ)を段落ごとにまとめてみることで、古典を読む時の読み方の基本を学びます。 |
3 | 古典の読みかた【後】ー関心の共有 先週学んだ読解法を活かして予習したⅡとⅢを、それぞれが段落ごとにまとめ、ベンヤミンのこの論文の全体の意図をつかみ、今日では当たり前になった写真や動画といった技術的複製を改めて見直してみます。 |
4 | 感受性で読む 本論文の最初の難所Ⅳを、知覚の変容を論じた前半部と「アウラ(オーラ)」を定義する後半部に分け、具体的な作品に引きつけて感性的に読む方法を練習します。 |
5 | 発表・討論① 既成概念から離れる Vで既成概念から離れた芸術の捉え方を学び、Ⅵで提示される新しい概念「礼拝価値・展示価値」から具体的な作品を想像する練習をします。 |
6 | 発表・討論② 今に近づける Ⅵの後半と注4から、今日では古くさいものに思いがちな革命概念を、文を丹念に追うことでアップデートしてゆくことで、古典を今に近づけて読む練習をします。 |
7 | 発表・討論③ 細部に注意する 私たちにとっては当たり前のものである写真がもっている力を、「写真小史」の助けとⅦの細部に注意しながら読みとり、古典というものが思考に及ぼすインパクトを体感していただきます。 |
8 | 発表・討論④ 視野を広げる 映画を芸術とみなし、その世界史的意義を論じたⅧとⅨを読むことで、身近な問題を人類史という広い視野のなかで考える姿勢を学びます。 |
9 | 発表・討論⑤ 想像力の活用 映画の展示機能について論じたⅩから、一見専門的な話に見えるものが、すこし話しを広げると、どれだけ広い射程を持ちうるかを学びます。 |
10 | 発表・討論⑥ 文脈を思い起こす これまでの文脈を思い起こす必要のあるⅩⅠと注9と10を読みながら、全体の中で部分を読む練習をします。 |
11 | 発表・討論⑦ 現代化する【前】 映画資本のスター崇拝の危うさとを論じたⅫとそれと関わる政治危機と大衆の可能性を論じた注11と12から一見古い問題と現代の問題をつなげる練習をします。 |
12 | 発表・討論⑧ 現代化する【後】 映画への能動的な関わり方を論じたⅩⅢ、映画が未知の自由を見出す手段であることを説いたⅩⅣ、映画があらたな芸術の受容形式であることを説いたⅩⅤから、情報メディアへの関わり方について考えます。 |
13 | 発表・討論⑨ 批判的に読む 映画という新しい芸術の社会的意味を精神分析との対比から明らかにしようとしたⅩⅥ、映画を始めとする現代芸術の特徴をショック作用として論じたⅩⅦを読み、現代の視点から、その有効性について吟味する批判的な読み方を学びます。 |
14 | 発表・討論⑩ 現代性の検討 最後の難関である、建築からあるべき集団的受容態度「気散じ(発散)」を説いたⅩⅧを読み、この論文の現代性、情報メディアの位置について、全員で話しあいます。 |
板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above
予習:次週読む予定の箇所を、これまで学んだことを活かし、これまで呼んだ部分と関連付けながら、読み、自分なりの疑問点を明らかにしてくること。ー所要時間約1時間
復習:今週全員で読んだ箇所を、もう一度、ひとりで読み直し、理解を深め、自分なりのあらたな発想を試みる。—所要時間30分
種類 (Kind) | 割合 (%) | 基準 (Criteria) |
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平常点 (In-class Points) | 100 |
最終レポート(Final Report)(40%) 議論への貢献度(30%) 発表での読解の的確さ(30%) |
備考 (Notes) | ||
最終レポートは、全体を踏まえた最終章の要約と、情報技術時代の芸術作品についての考察とで評価します。 |
No | 著者名 (Author/Editor) | 書籍名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 出版年 (Date) | ISBN/ISSN |
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1 | ヴァルター・ベンヤミン | ベンヤミンコレクション1 近代の意味 | ちくま学芸文庫 | 2019 | 4480082166 |
No | 著者名 (Author/Editor) | 書籍名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 出版年 (Date) | ISBN/ISSN |
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1 | 多木浩二 | ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読 | 岩波現代文庫 | 2000 |
古典を内側から読む準備として、以下に挙げた現代の芸術作品を鑑賞し、感受性を磨いておいて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=wYMSf_QOSBY
https://www.youtube.com/watch?v=tn6gjoMUEY4
https://www.youtube.com/watch?v=8CvpzZupRK8
https://www.youtube.com/watch?v=rP7YArQsDFY
https://www.youtube.com/watch?v=7E26_sjxbYY
https://www.youtube.com/watch?v=zI383uEwA6Q