日本語 English
開講年度/ Academic YearAcademic Year |
20242024 |
科目設置学部/ CollegeCollege |
社会学部/College of SociologyCollege of Sociology |
科目コード等/ Course CodeCourse Code |
DE438/DE438DE438 |
テーマ・サブタイトル等/ Theme・SubtitleTheme・Subtitle |
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授業形態/ Class FormatClass Format |
対面(全回対面)/Face to face (all classes are face-to-face)Face to face (all classes are face-to-face) |
授業形態(補足事項)/ Class Format (Supplementary Items)Class Format (Supplementary Items) |
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授業形式/ Class StyleCampus |
講義/LectureLecture |
校地/ CampusCampus |
池袋/IkebukuroIkebukuro |
学期/ SemesterSemester |
春学期/Spring SemesterSpring Semester |
曜日時限・教室/ DayPeriod・RoomDayPeriod・Room |
水3/Wed.3 Wed.3 ログインして教室を表示する(Log in to view the classrooms.) |
単位/ CreditsCredits |
22 |
科目ナンバリング/ Course NumberCourse Number |
CMS3110 |
使用言語/ LanguageLanguage |
日本語/JapaneseJapanese |
履修登録方法/ Class Registration MethodClass Registration Method |
科目コード登録/Course Code RegistrationCourse Code Registration |
配当年次/ Assigned YearAssigned Year |
配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。 |
先修規定/ Prerequisite RegulationsPrerequisite Regulations |
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他学部履修可否/ Acceptance of Other CollegesAcceptance of Other Colleges |
履修登録システムの『他学部・他研究科履修不許可科目一覧』で確認してください。 |
履修中止可否/ Course CancellationCourse Cancellation |
〇(履修中止可/ Eligible for cancellation) |
オンライン授業60単位制限対象科目/ Online Classes Subject to 60-Credit Upper LimitOnline Classes Subject to 60-Credit Upper Limit |
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学位授与方針との関連/ Relationship with Degree PolicyRelationship with Degree Policy |
各授業科目は、学部・研究科の定める学位授与方針(DP)や教育課程編成の方針(CP)に基づき、カリキュラム上に配置されています。詳細はカリキュラム・マップで確認することができます。 |
備考/ NotesNotes |
The aim of this course is to help students acquire the basic concepts of risk communication. The goals of this course are to be able to explain major theories, evaluate practices, and apply theories or findings to real world situations.
This course deals with the following case studies. Natural disasters, BSE, GMO technology, GMO food, Geological disposal of high-level radioactive waste, Nuclear power plant accident,
Infectious disease control, Dementia patients, Decision support for people with disabilities.
All students will discuss the presentations on actual cases. Students must submit two small paper on this course.
1 | 概説:リスクと社会~リスクコミュニケーションが目指すもの 【キーワード】不確実性、科学的判断と社会的価値判断、安全と安心、脆弱性、レジリエンス、規制・管理、政策的介入、私的自治、自己決定、パターナリズム、市民知と専門知、リスク認知、ガバナンス、ステークホルダー、信頼、倫理、ナラティブ、リスクコミュニケーションの定義 |
2 | リスク学の理論と基礎的概念(1) 【キーワード】リスクの概念と定義、リスク評価、リスク管理、危機管理、リスク比較、コストベネフィット、リスクベネフィット、リスク・リスクトレードオフ、合意形成や意思決定、政策決定、紛争解決 |
3 | リスク学の理論と基礎的概念(2) 【キーワード】規制と自主管理、規制と監督、基準値、リスクリテラシー、欠陥モデル、パターナリズム、自己責任、自己決定権、愚行権、科学的判断と社会的・政策的決定、生命倫理、予防原則、被害の賠償と救済、企業の社会的責任、残余リスクと説明責任、世代間倫理 |
4 | リスク学の理論と基礎的概念(3) 【キーワード】リスク認知、客観的リスクと主観的リスク、リスク認知のモデル化、認知バイアス、フレーミング、メディアと風評被害、社会的増幅、ゼロリスク神話、社会的受容、公平性、NINBY、自発的リスクと非自発的リスク、人工的リスクと自然的リスク(残留農薬、食品添加物等)、モラルハザード、リスク管理者と信頼 |
5 | リスク学の理論と基礎的概念(4) 【キーワード】テクノロジーアセスメント、コンセンサス会議、円卓会議、市民陪審、パブリックインボルブメント、サイエンスコミュニケーション、サイエンスカフェ、消費者教育、防災教育 |
6 | 事例研究1:災害リスクの不確実性と対策・対応 ・リスク評価とハザードマップ(被害想定、重要事項説明、情報公開、自己責任、土地利用・建築規制・誘導) ・東日本大震災・石巻市大川小学校の避難対策をめぐる事例(予見可能性、回避可能性、事前対策・計画・マニュエル、事後対応 ・防災気象情報・避難情報の民間開放、シングルボイス |
7 | 事例研究2:自然災害と間接リスク ・避難所生活QOL改善、災害関連死の予防 ・公民協働による応急仮設住宅の社会的備蓄 |
8 | 事例研究3:食の安全(1) ・BSE:全頭検査神話、検出限界、トレーサビリティー、予防原則 |
9 | 事例研究4:食の安全(2) ・遺伝子組み換え農作物・食品:リスク対策、表示と自己決定権、知的財産権と食料自給 |
10 | 事例研究5:高レベル放射性廃棄物の地層処分 ・超長期のリスク、処分候補地の民主的決定(手上げ方式、申し入れ方式)、科学的有望地と社会的考慮事項、自国処分の原則、世代間倫理、リスクとベネフィットの帰属先の違い、規制庁の役割と信頼 |
11 | 事例研究6:福島原発事故 ・強制避難と自主避難、長期広域避難と対策、災害関連死、低線量晩成リスク ・帰還と移住、原状回復と除染、ふるさと喪失と慰謝料、差別と偏見 |
12 | 事例研究7:感染症対策 ・新型コロナウィルス:未知性・エビデンスと規制、差別と偏見・人権侵害 ・子宮頸がんワクチンの集団予防接種と副作用問題:個人と集団、救済 |
13 | 事例研究8:高齢化社会における認知症高齢者の加害リスクと行動の自由、社会的包摂 ・家族・親族の責任、成年後見制度、責任無能力者と準法定監督義務者、救済制度 |
14 | 総括:現代社会におけるリスクコミュニケーションの課題と解決策 |
板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above
各回授業の前にCanvas LMSにアップするレジュメ・参考文献を予習し、参考文献に基づき発展的に学習に取り組むことを期待する。
種類 (Kind) | 割合 (%) | 基準 (Criteria) |
---|---|---|
筆記試験 (Written Exam) | 100 | |
備考 (Notes) | ||
その他 (Others) | |||||
---|---|---|---|---|---|
なし。授業内にレジュメ、参考文献をCanvas LMSにアップし、必要なWebサイトを指示する。 |
その他 (Others) | |||||
---|---|---|---|---|---|
授業時に紹介する。 |
上記の項目を相互に関連づけて理解を深めるため授業計画の順序と事例を変更する場合がある。
リスクコミュニケーションは、許容できるリスクレベルを社会的・民主的に決定するための利害関係者間の相互作用のプロセスである。専門家や行政がリスクを評価し規制等の対策を検討・実施する全ての過程に市民や消費者等が参画しリスクコミュニケーションが展開される。リスクコミュニケーションを通じて不確実性を孕むリスクの社会的協治(リスクガバナンス)が高度化され、持続可能かつレジリエントな社会が実現される。授業ではリスク学およびリスクコミュニケーションに関する基礎理論や諸制度を理解した上で、事例分析を通じてリスクコミュニケーションの実際を批判的に考察し、それらを踏まえて実践的なリスクコミュニケーションをデザインする技法を習得する。さらに、リスクコミュニケーションと連続的に展開される合意形成や意思決定、政策決定、紛争解決、テクノロジーアセスメントなどと関係づけ、リスクコミュニケーションをリスクガバナンスの枠組みの中で再考する。
The aim of this course is to help students acquire the basic concepts of risk communication. The goals of this course are to be able to explain major theories, evaluate practices, and apply theories or findings to real world situations.
授業では、リスクコミュニケーションを理解する上で不可欠となるリスク学の基礎理論や関連諸制度について解説する。様々な分野で実施されたリスクコミュニケーションの事例分析を通じて、その成功や失敗の要因を分析し、あるべきリスクコミュニケーションについて考究する。さらに、リスクを巡る規制や管理のための政策決定過程や政策実施過程を分析し、スクガバナンスの視点からリスクコミュニケーションの制度化について検討する。
This course deals with the following case studies. Natural disasters, BSE, GMO technology, GMO food, Geological disposal of high-level radioactive waste, Nuclear power plant accident,
Infectious disease control, Dementia patients, Decision support for people with disabilities.
All students will discuss the presentations on actual cases. Students must submit two small paper on this course.
1 | 概説:リスクと社会~リスクコミュニケーションが目指すもの 【キーワード】不確実性、科学的判断と社会的価値判断、安全と安心、脆弱性、レジリエンス、規制・管理、政策的介入、私的自治、自己決定、パターナリズム、市民知と専門知、リスク認知、ガバナンス、ステークホルダー、信頼、倫理、ナラティブ、リスクコミュニケーションの定義 |
2 | リスク学の理論と基礎的概念(1) 【キーワード】リスクの概念と定義、リスク評価、リスク管理、危機管理、リスク比較、コストベネフィット、リスクベネフィット、リスク・リスクトレードオフ、合意形成や意思決定、政策決定、紛争解決 |
3 | リスク学の理論と基礎的概念(2) 【キーワード】規制と自主管理、規制と監督、基準値、リスクリテラシー、欠陥モデル、パターナリズム、自己責任、自己決定権、愚行権、科学的判断と社会的・政策的決定、生命倫理、予防原則、被害の賠償と救済、企業の社会的責任、残余リスクと説明責任、世代間倫理 |
4 | リスク学の理論と基礎的概念(3) 【キーワード】リスク認知、客観的リスクと主観的リスク、リスク認知のモデル化、認知バイアス、フレーミング、メディアと風評被害、社会的増幅、ゼロリスク神話、社会的受容、公平性、NINBY、自発的リスクと非自発的リスク、人工的リスクと自然的リスク(残留農薬、食品添加物等)、モラルハザード、リスク管理者と信頼 |
5 | リスク学の理論と基礎的概念(4) 【キーワード】テクノロジーアセスメント、コンセンサス会議、円卓会議、市民陪審、パブリックインボルブメント、サイエンスコミュニケーション、サイエンスカフェ、消費者教育、防災教育 |
6 | 事例研究1:災害リスクの不確実性と対策・対応 ・リスク評価とハザードマップ(被害想定、重要事項説明、情報公開、自己責任、土地利用・建築規制・誘導) ・東日本大震災・石巻市大川小学校の避難対策をめぐる事例(予見可能性、回避可能性、事前対策・計画・マニュエル、事後対応 ・防災気象情報・避難情報の民間開放、シングルボイス |
7 | 事例研究2:自然災害と間接リスク ・避難所生活QOL改善、災害関連死の予防 ・公民協働による応急仮設住宅の社会的備蓄 |
8 | 事例研究3:食の安全(1) ・BSE:全頭検査神話、検出限界、トレーサビリティー、予防原則 |
9 | 事例研究4:食の安全(2) ・遺伝子組み換え農作物・食品:リスク対策、表示と自己決定権、知的財産権と食料自給 |
10 | 事例研究5:高レベル放射性廃棄物の地層処分 ・超長期のリスク、処分候補地の民主的決定(手上げ方式、申し入れ方式)、科学的有望地と社会的考慮事項、自国処分の原則、世代間倫理、リスクとベネフィットの帰属先の違い、規制庁の役割と信頼 |
11 | 事例研究6:福島原発事故 ・強制避難と自主避難、長期広域避難と対策、災害関連死、低線量晩成リスク ・帰還と移住、原状回復と除染、ふるさと喪失と慰謝料、差別と偏見 |
12 | 事例研究7:感染症対策 ・新型コロナウィルス:未知性・エビデンスと規制、差別と偏見・人権侵害 ・子宮頸がんワクチンの集団予防接種と副作用問題:個人と集団、救済 |
13 | 事例研究8:高齢化社会における認知症高齢者の加害リスクと行動の自由、社会的包摂 ・家族・親族の責任、成年後見制度、責任無能力者と準法定監督義務者、救済制度 |
14 | 総括:現代社会におけるリスクコミュニケーションの課題と解決策 |
板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above
各回授業の前にCanvas LMSにアップするレジュメ・参考文献を予習し、参考文献に基づき発展的に学習に取り組むことを期待する。
種類 (Kind) | 割合 (%) | 基準 (Criteria) |
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筆記試験 (Written Exam) | 100 | |
備考 (Notes) | ||
その他 (Others) | |||||
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なし。授業内にレジュメ、参考文献をCanvas LMSにアップし、必要なWebサイトを指示する。 |
その他 (Others) | |||||
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授業時に紹介する。 |
上記の項目を相互に関連づけて理解を深めるため授業計画の順序と事例を変更する場合がある。