日本語 English
開講年度/ Academic YearAcademic Year |
20252025 |
科目設置学部/ CollegeCollege |
社会学部/College of SociologyCollege of Sociology |
科目コード等/ Course CodeCourse Code |
DK190/DK190DK190 |
テーマ・サブタイトル等/ Theme・SubtitleTheme・Subtitle |
福島における震災経験から、社会とわたしたちの日常を問いなおす |
授業形態/ Class FormatClass Format |
対面(全回対面)/Face to face (all classes are face-to-face)Face to face (all classes are face-to-face) |
授業形態(補足事項)/ Class Format (Supplementary Items)Class Format (Supplementary Items) |
|
授業形式/ Class StyleCampus |
講義/LectureLecture |
校地/ CampusCampus |
池袋/IkebukuroIkebukuro |
学期/ SemesterSemester |
春学期/Spring SemesterSpring Semester |
曜日時限・教室/ DayPeriod・RoomDayPeriod・Room |
火5/Tue.5 Tue.5 ログインして教室を表示する(Log in to view the classrooms.) |
単位/ CreditsCredits |
22 |
科目ナンバリング/ Course NumberCourse Number |
SOX3540 |
使用言語/ LanguageLanguage |
日本語/JapaneseJapanese |
履修登録方法/ Class Registration MethodClass Registration Method |
科目コード登録/Course Code RegistrationCourse Code Registration |
配当年次/ Assigned YearAssigned Year |
配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。 |
先修規定/ Prerequisite RegulationsPrerequisite Regulations |
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他学部履修可否/ Acceptance of Other CollegesAcceptance of Other Colleges |
履修登録システムの『他学部・他研究科履修不許可科目一覧』で確認してください。 |
履修中止可否/ Course CancellationCourse Cancellation |
〇(履修中止可/ Eligible for cancellation) |
オンライン授業60単位制限対象科目/ Online Classes Subject to 60-Credit Upper LimitOnline Classes Subject to 60-Credit Upper Limit |
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学位授与方針との関連/ Relationship with Degree PolicyRelationship with Degree Policy |
各授業科目は、学部・研究科の定める学位授与方針(DP)や教育課程編成の方針(CP)に基づき、カリキュラム上に配置されています。詳細はカリキュラム・マップで確認することができます。 |
備考/ NotesNotes |
Students will understand and be able to explain the characteristics and significance of the sociological view of disasters, as well as the diachronic perspective of the disaster experience through specific examples of disaster damage and recovery. By thinking about disasters from a sociological perspective, students will be able to clarify their own "questions" and consider issues and possibilities of their everyday lives based on this course.
In this course, students will learn to think about disasters from a sociological perspective. Through the case of the 2011 Great East Japan Earthquake and Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident in Fukushima, students will understand that the experience of disaster is not limited to the point of occurrence but is also diachronic and complex. By looking specifically at the "questions" that the experience of disaster poses to contemporary society and the people who live there, students will acquire a perspective that allows them to rethink the problems and possibilities of their everyday lives.
1 | ガイダンス――災害とはなにか? |
2 | 災害と社会学――災害はなぜ社会学の研究対象となるのか? |
3 | 災害による「被害」とリスク――災害によって失われるものとはなにか? |
4 | 「レジリエンス」という概念――災害は「非日常」なのか? |
5 | ふるさとの喪失とコミュニティの分断――「被災地」「被災者」とは一様なのか? |
6 | 「復興」を問いなおす(1)――なぜ発災直後も被災地の祭りは開催されたのか? |
7 | 「復興」を問いなおす(2)――なぜ復興にとって地域文化は重要なのか? |
8 | 〈環状島〉とポジショナリティ――災害をめぐってどのような立場の違いが生まれるか? |
9 | 震災経験の語りがたさ――なぜ被災地でコミュニケーション分断が生じるのか? |
10 | 震災経験から生み出される笑い(1)――みずからの震災経験をユーモアとして語る意味はなにか? |
11 | 震災経験から生み出される笑い(2)――なぜ震災経験の語りとしてのユーモアは笑えないのか?/笑えるのか? |
12 | 災害と当事者性――災害の「当事者」とは誰なのか? |
13 | 被災から生まれる「創造性」――なぜ住民がゼロとなった被災地に人びとは戻ったのか? |
14 | 振り返りとまとめ――あなたにとって、災害とはなにか? |
板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above
補足事項 (Supplementary Items) |
---|
この授業は、基本的に講義形式で行います。授業内では、毎回の授業のはじめに、その回の授業内容に関連する「問い」を示し、受講生には、リアクションペーパーをとおして考えを提出する課題に取り組んでもらいます。 また、毎回提出するリアクションペーパーを活用し、受講生からの質問やコメントへのフィードバックを積極的に取り入れ、必要に応じてディスカッションの機会を設けるなど、双方向型の授業を展開していきます。そのため、みずからその問いについて考えながら授業を受けて課題に取り組む、授業への主体的な参加を望みます。 |
事前学修では、前回授業内にて示される「問い」について、必要におうじて参考文献などを用いながら、みずからの考えを整理してきてください(60分)。また、その「問い」について、わかった点/わからなかった点を明確にしてきてください(60分)。取り組み時間の目安は、計2時間です。とくにわからなかった点については、授業内でフィードバックを行うので、疑問に思った理由をふくめて説明できるようにしておきましょう。
事後学修では、授業内容を振り返りながら、授業資料や取りあげた文献などをあらためて読みなおし、理解を深めてください(30分)。また、事前に自分がわからなかった点を中心に、授業資料や関連文献をとおしてノートにまとめなおし、復習を行ってください(90分)。取り組み時間の目安は、計2時間です。
種類 (Kind) | 割合 (%) | 基準 (Criteria) |
---|---|---|
レポート試験 (Report Exam) | 60 | |
平常点 (In-class Points) | 40 |
毎回提出するリアクションペーパー・授業内課題(40%) |
備考 (Notes) | ||
課題へのフィードバック(講評や解説など)については、授業内にて、または授業支援システム(Canvas LMS)をとおして行います。 |
その他 (Others) | |||||
---|---|---|---|---|---|
授業資料は提示および配布し、テキストは指定しません。 |
No | 著者名 (Author/Editor) | 書籍名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 出版年 (Date) | ISBN/ISSN |
---|---|---|---|---|---|
1 | 大矢根淳・浦野正樹・田中淳・吉井博明編 | 『災害社会学入門』 | 弘文堂 | 2007 | 9784335501012 |
2 | 浦野正樹・大矢根淳・吉川忠寛編 | 『復興コミュニティ論入門』 | 弘文堂 | 2007 | 9784335501029 |
3 | 宮地尚子 | 『震災トラウマと復興ストレス』 | 岩波書店 | 2011 | 9784002708157 |
4 | 田中重好・舩橋晴俊・正村俊之編 | 『東日本大震災と社会学――大震災を生み出した社会』 | ミネルヴァ書房 | 2013 | 9784623065066 |
5 | 植田今日子 | 『存続の岐路に立つむら――ダム・災害・限界集落の先に』 | 昭和堂 | 2016 | 9784812215364 |
6 | 吉野英岐・加藤眞義編 | 『震災復興と展望――持続可能な地域社会をめざして』 | 有斐閣 | 2019 | 9784641174436 |
7 | 金菱清 | 『災害社会学』 | NHK出版 | 2020 | 9784595322105 |
その他 (Others) | |||||
そのほかの参考文献は、授業内で適宜紹介します。 |
授業資料の配布や授業内の取り組みにおいて、授業支援システム(Canvas LMS)などのオンラインツールを用いる可能性があるため、PC・タブレット・スマートフォンなどの端末や通信環境を準備してください。
(1)災害を社会学的に捉える考え方の特徴や意義について理解し、みずから説明できるようになる。
(2)具体的な災害による被害や復興にまつわる事例をとおして、災害経験を通時的に捉える視点について理解し、みずから説明できるようになる。
(3)災害を社会学的に考えることをとおして、そこから自分自身が受け取る「問い」を明確にし、わたしたちの日常生活における課題や可能性について、授業内容をふまえてみずから考察できるようになる。
Students will understand and be able to explain the characteristics and significance of the sociological view of disasters, as well as the diachronic perspective of the disaster experience through specific examples of disaster damage and recovery. By thinking about disasters from a sociological perspective, students will be able to clarify their own "questions" and consider issues and possibilities of their everyday lives based on this course.
日本は災害大国とも呼ばれ、自然災害の多い土地として知られています。みなさんのなかには、自身の地元や身近な場所でおおきな災害を経験したことのあるひともいるかもしれません。あるいは、近年も頻発しているさまざまな災害について、テレビやSNSなどのメディアをとおしてその被害状況や復興の様子を見聞きする機会も多いでしょう。みなさんにとって、災害は、どれくらい自分自身と関係のあるトピックだと感じているでしょうか。
災害といわれると、地震や津波などの自然現象であり、自然科学が研究対象とするものだと思うかもしれません。しかし、社会学においては、災害とは社会のありかたによって複雑に発現するものであり、社会現象であると考えます。そして同時に、社会に甚大かつ長期的な影響をもたらす災害やその復興過程は、いまの社会のありかたや、社会が抱えている問題、わたしたちが「あたりまえ」だと思っている日常生活の課題や可能性について、さまざまな「問い」を突きつけ、つよく再考をうながす契機となります。その意味で、社会学にとっても、わたしたちひとりひとりにとっても、災害とは、重要な気づきをもたらしうる研究対象であるといえます。
この授業では、災害を社会学的に捉えるための考え方を学びます。とくに、2011年3月に発生した東日本大震災・福島第一原発事故後の福島における事例を中心的に取りあげながら、震災という経験が、発災時点のみならず、通時的かつ複雑にもたらされるものであることを理解し、震災経験とはいかなるものなのかについて、ともに考えていきます。そして、震災経験が現代社会やそこで生きる人びとに突きつける「問い」について具体的に考察することをとおして、わたしたちの日常生活における課題や可能性について問いなおす視点を身につけることをめざします。
なお、授業の進捗状況や受講生の理解度にあわせて、授業計画は適宜変更されることがあります。
In this course, students will learn to think about disasters from a sociological perspective. Through the case of the 2011 Great East Japan Earthquake and Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident in Fukushima, students will understand that the experience of disaster is not limited to the point of occurrence but is also diachronic and complex. By looking specifically at the "questions" that the experience of disaster poses to contemporary society and the people who live there, students will acquire a perspective that allows them to rethink the problems and possibilities of their everyday lives.
1 | ガイダンス――災害とはなにか? |
2 | 災害と社会学――災害はなぜ社会学の研究対象となるのか? |
3 | 災害による「被害」とリスク――災害によって失われるものとはなにか? |
4 | 「レジリエンス」という概念――災害は「非日常」なのか? |
5 | ふるさとの喪失とコミュニティの分断――「被災地」「被災者」とは一様なのか? |
6 | 「復興」を問いなおす(1)――なぜ発災直後も被災地の祭りは開催されたのか? |
7 | 「復興」を問いなおす(2)――なぜ復興にとって地域文化は重要なのか? |
8 | 〈環状島〉とポジショナリティ――災害をめぐってどのような立場の違いが生まれるか? |
9 | 震災経験の語りがたさ――なぜ被災地でコミュニケーション分断が生じるのか? |
10 | 震災経験から生み出される笑い(1)――みずからの震災経験をユーモアとして語る意味はなにか? |
11 | 震災経験から生み出される笑い(2)――なぜ震災経験の語りとしてのユーモアは笑えないのか?/笑えるのか? |
12 | 災害と当事者性――災害の「当事者」とは誰なのか? |
13 | 被災から生まれる「創造性」――なぜ住民がゼロとなった被災地に人びとは戻ったのか? |
14 | 振り返りとまとめ――あなたにとって、災害とはなにか? |
板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above
補足事項 (Supplementary Items) |
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この授業は、基本的に講義形式で行います。授業内では、毎回の授業のはじめに、その回の授業内容に関連する「問い」を示し、受講生には、リアクションペーパーをとおして考えを提出する課題に取り組んでもらいます。 また、毎回提出するリアクションペーパーを活用し、受講生からの質問やコメントへのフィードバックを積極的に取り入れ、必要に応じてディスカッションの機会を設けるなど、双方向型の授業を展開していきます。そのため、みずからその問いについて考えながら授業を受けて課題に取り組む、授業への主体的な参加を望みます。 |
事前学修では、前回授業内にて示される「問い」について、必要におうじて参考文献などを用いながら、みずからの考えを整理してきてください(60分)。また、その「問い」について、わかった点/わからなかった点を明確にしてきてください(60分)。取り組み時間の目安は、計2時間です。とくにわからなかった点については、授業内でフィードバックを行うので、疑問に思った理由をふくめて説明できるようにしておきましょう。
事後学修では、授業内容を振り返りながら、授業資料や取りあげた文献などをあらためて読みなおし、理解を深めてください(30分)。また、事前に自分がわからなかった点を中心に、授業資料や関連文献をとおしてノートにまとめなおし、復習を行ってください(90分)。取り組み時間の目安は、計2時間です。
種類 (Kind) | 割合 (%) | 基準 (Criteria) |
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レポート試験 (Report Exam) | 60 | |
平常点 (In-class Points) | 40 |
毎回提出するリアクションペーパー・授業内課題(40%) |
備考 (Notes) | ||
課題へのフィードバック(講評や解説など)については、授業内にて、または授業支援システム(Canvas LMS)をとおして行います。 |
その他 (Others) | |||||
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授業資料は提示および配布し、テキストは指定しません。 |
No | 著者名 (Author/Editor) | 書籍名 (Title) | 出版社 (Publisher) | 出版年 (Date) | ISBN/ISSN |
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1 | 大矢根淳・浦野正樹・田中淳・吉井博明編 | 『災害社会学入門』 | 弘文堂 | 2007 | 9784335501012 |
2 | 浦野正樹・大矢根淳・吉川忠寛編 | 『復興コミュニティ論入門』 | 弘文堂 | 2007 | 9784335501029 |
3 | 宮地尚子 | 『震災トラウマと復興ストレス』 | 岩波書店 | 2011 | 9784002708157 |
4 | 田中重好・舩橋晴俊・正村俊之編 | 『東日本大震災と社会学――大震災を生み出した社会』 | ミネルヴァ書房 | 2013 | 9784623065066 |
5 | 植田今日子 | 『存続の岐路に立つむら――ダム・災害・限界集落の先に』 | 昭和堂 | 2016 | 9784812215364 |
6 | 吉野英岐・加藤眞義編 | 『震災復興と展望――持続可能な地域社会をめざして』 | 有斐閣 | 2019 | 9784641174436 |
7 | 金菱清 | 『災害社会学』 | NHK出版 | 2020 | 9784595322105 |
その他 (Others) | |||||
そのほかの参考文献は、授業内で適宜紹介します。 |
授業資料の配布や授業内の取り組みにおいて、授業支援システム(Canvas LMS)などのオンラインツールを用いる可能性があるため、PC・タブレット・スマートフォンなどの端末や通信環境を準備してください。