日本語

Course Code etc
Academic Year 2025
College College of Community and Human Services
Course Code IC818
Theme・Subtitle 私たちが生活している資本主義経済を理解する
Class Format Face to face (all classes are face-to-face)
Class Format (Supplementary Items) 全授業対面で実施します。
Campus Lecture
Campus Niiza
Semester Fall semester
DayPeriod・Room Wed.2
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Credits 2
Course Number CMC3400
Language Japanese
Class Registration Method Course Code Registration
Assigned Year 配当年次は開講学部のR Guideに掲載している科目表で確認してください。
Prerequisite Regulations
Acceptance of Other Colleges 履修登録システムの『他学部・他研究科履修不許可科目一覧』で確認してください。
Course Cancellation 〇(履修中止可/ Eligible for cancellation)
Online Classes Subject to 60-Credit Upper Limit
Relationship with Degree Policy 各授業科目は、学部・研究科の定める学位授与方針(DP)や教育課程編成の方針(CP)に基づき、カリキュラム上に配置されています。詳細はカリキュラム・マップで確認することができます。
Notes 2023年度以降入学者対象

【Course Objectives】

Everyday, we buy things with money and get paid by working. It may seem obvious, but in fact, it operates under a special system called the "capitalist economy." In today's world, we see chaos as people become presidents who think that as long as they are doing well, it doesn't matter what happens to others, and wars are started to pursue their own interests. When we look around us, we worry about the sustainability of society, as even if we work normally, we don't have enough money for retirement, infrastructure is aging and sewer pipes are breaking down.
All of these are problems that we must solve. To achieve this, we have three goals:
1. Understand the mechanism of the capitalist economy.
2. Understand the various issues in modern society.
3. Gain your own perspective on society.

【Course Contents】

Each class will set a theme and explain the workings of the capitalist economy and problems in modern society. Each class is structured so that the theme is completed in its entirety.
Classes will also take time to explain technical terms so that even beginners in economics can understand. Economic theory is not always simple, but I hope to help you understand by explaining it in relation to what is actually happening.

Japanese Items

【授業計画 / Course Schedule】

1 資本主義経済ってどんなもの?
長い人類史の中で考えれば「資本主義」という仕組みを採用したのはつい最近のことです。そして、この先ずっと資本主義とも限りません。人類史の中で「今」を考えてみましょう。
初回の授業では、成績評価基準や授業全体の流れなどのガイダンスも行います。
2 誰でもわかる市場原理(市場メカニズム)
市場原理は、市場を通して価格と量を調整する仕組みといわれています。でも、本当に需要が増えると価格が上がるのでしょうか。身の回りのさまざまな財をもとに考えてみましょう。
グラフの読み方なども基礎から説明するので数学嫌いの方も安心してください。
3 市場と政府の役割
上下水道や病院、学校などの社会資本は市場原理に任せると供給されません。でも私たちの生活に不可欠なので、誰かが作らなければなりません。現在は、インフラの老朽化(道路の陥没など)も問題になっています。ここでは、市場と政府の関係から社会資本整備について考えてみます。
4 市場を独占すると何が起きるのか
通常、商品の価格は生産コスト+利潤で決まります。しかし、少数の企業が市場を独占しているとそれ以上の価格を設定することもできます。完全独占(1社で市場を独占していること)はあまり見られませんが、数社で市場を支配する寡占市場はいろいろなところに存在しています。寡占における企業戦略と私たちの生活への影響について考えてみましょう。
5 賃金が上がらない!
大企業が大幅賃上げを発表する一方で、実質賃金が上っていないといわれています。一体どうなっているのでしょうか。賃金はどのように決まるのか、そして今後私たちの賃金はどのようになるのか、一緒に考えてみましょう。
6 所得分配と経済成長
生産された付加価値(GDP)は、お金の形で企業の「利潤」と労働者の「賃金」に分配されます。利潤の割合を増やせば設備投資が増えるので経済を成長させます。とはいえ、賃金の割合を増やしても消費需要の増加を通して経済を成長させます。現実の日本は、失われた30年といわれほとんど経済成長していません。一体どうしたらよいのでしょうか。
7 福祉国家化と新自由主義
戦後長らく、日本を含む多くの国は福祉国家を目指しました。市場は弱肉強食なので、人々の生活を支えるためには政府がさまざまな政策をおこなう必要があると考えたのです。ところが1980年ころから、政府は市場に介入するべきではないという新自由主義の考え方が強くなりました。現在も福祉国家化と新自由主義には激しい論争が存在しています。未来社会を展望するためにはどのような社会が望ましいのか、考えてみましょう。
8 株価はどのように決まるのだろうか
個人投資をしないと老後の資金が足りなくなる、といわれています。株式は投資対象として真っ先に頭に浮かぶのではないでしょうか。でも、そもそも株式ってどのように発行され流通しているのでしょうか。そして株価はどのように決まるのでしょうか。株式に関する基本的な知識を身につけます。
9 バブルに踊らされている私たち
現代資本主義の一つのキーワードは「金融資本主義化」です。お金がモノやサービスの売り買いではなく、金融商品の世界だけで回っているのです。金融が肥大化するといわゆるバブルが発生します。日本は1980年代後半に空前のバブル景気を経験しました。しかしバブルはいつかはじけるもの。バブルの仕組みをきちんと理解すれば投資詐欺に騙されることもなくなるでしょう。
10 日本の財政が破綻する?
国債残高(政府の借金残高)は約1,000兆円です。そのため、103万円の限度(年収が103万円を超えると所得税が発生する)を引き上げたいけれど、税収が減った時の財源不足が不安という意見があります。その一方で、まだまだ国債を発行しても大丈夫という意見もあります。一体、政府の財政はどうなっているのか、一緒に考えてみましょう。
11 どっちも困る、インフレとデフレ
インフレとは物価上昇のことですが、通貨価値下落のことでもあります。現在はインフレが続いているので、私たちが持っているお金の価値が下がり続けているのです。困ったものですね。でも、ついこの前までは日本経済はデフレ(インフレの逆)に悩まされてきました。インフレは困るけれどデフレもダメ。ではどのような状態が良いのでしょうか。インフレ、デフレのメカニズムを解明する中で答えを考えていきましょう。
12 地球環境の持続可能性と経済
かつては公害が環境を汚染するものとして問題となりました。そして高度に発達した現代資本主義においては、経済活動自体が、汚染物質をたくさん出さなくても地球環境を脅かしています。一刻の猶予もありませんが、先進国と途上国で意見が対立して環境保全に取り組めなかったり、アメリカのように環境問題への取り組みを公然と放棄する国すら出てきているのが現状です。地球環境と経済の関係をきちんと理解しておきましょう。
13 労働環境が大変なことになっている
かつては労働組合が職場の労働環境改善に取り組んでいました。現在は労働組合の組織率は15%ほどまで低下しており、労働組合のない職場も増えました。これから就職するにあたって、一人ひとりが、現在の日本の労働環境はどのようになっているのか、そして労働者を守ってくれる法律や制度にはどのようなものがあるのか、を理解することが極めて重要です。
14 円安・円高、とっちがいいの?
日米の金利差が円安を招いています。といわれても多くの方は???なのではないでしょうか。そもそも金利はどのように決まるのかだって難しいし、金利だけで為替レートが決まるわけでもありません。これらの概念について1から解説します。

【活用される授業方法 / Teaching Methods Used】

板書 /Writing on the Board
スライド(パワーポイント等)の使用 /Slides (PowerPoint, etc.)
上記以外の視聴覚教材の使用 /Audiovisual Materials Other than Those Listed Above
個人発表 /Individual Presentations
グループ発表 /Group Presentations
ディスカッション・ディベート /Discussion/Debate
実技・実習・実験 /Practicum/Experiments/Practical Training
学内の教室外施設の利用 /Use of On-Campus Facilities Outside the Classroom
校外実習・フィールドワーク /Field Work
上記いずれも用いない予定 /None of the above

【授業時間外(予習・復習等)の学修 / Study Required Outside of Class】

経済はごく身近なものですが、経済ニュースは難しいと感じる方も多いことでしょう。ワールドビジネスサテライトなど経済ニュースを見るようにしてください(合計15時間)。
授業後には講義資料を見直して分からないところがあればネットや書籍で調べましょう(毎回1時間)

【成績評価方法・基準 / Evaluation】

種類 (Kind)割合 (%)基準 (Criteria)
筆記試験 (Written Exam) 100
備考 (Notes)

【テキスト / Textbooks】

その他 (Others)
テキストは使用しません。毎回、講義資料を配布します。

【参考文献 / Readings】

その他 (Others)
授業内で適宜ご紹介します。

【履修にあたって求められる能力 / Abilities Required to Take the Course】

なし

【学生が準備すべき機器等 / Equipment, etc., that Students Should Prepare】

なし

【その他 / Others】

経済学というと数学が必要と考える方もいますが、基本的に中学数学までですべて理解できます。数式やグラフの読み方も解説するので、数学が苦手な方も積極的に受講してください。
私語は授業妨害になるため厳しく注意します。

【注意事項 / Notice】